終わりたくない vol.2
ある夜のこと。
久々の合コンで、「まあまあ、まずくない」女が
数人、向こうから言い寄ってきた。
気を良くしたのと、暇だったこともあり、
とりあえず全員と約束をとりつけた。
その場での酒も、進んだ。
しばらくこれで、楽しめそうだ。
我ながら、情けないほどにやにやしながら、
自分の家のソファーに身を沈めた。
何時間たったのだろう。
自分としたことが、どうやらジャケットを着たまま
ソファーの上で寝込んでしまったらしい。
ソファーの背もたれに
不自然に掛けていた左腕が
痺れてはがゆい。
いてててて。。。
うめきながら、忌々しく皺が寄ったジャケットを
ハンガーにかけ、その足でトイレへと向かった。
お!
トイレットペーパーがもう切れそうだ。
すっと頭が冴えるのを感じ、
残り僅かなトイレットペーパーがまとわりついた
芯を、ホルダーからはずした。
する、する、、、ぺりりり。
芯からペーパーが剥がれるのを
指先の感触で楽しむ。
たまらない。
と感じたその時。
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第三話へつづく